医学博士 藤谷順子先生の「嚥下評価アドバイス」
「ミキサーにかける」という調理方法さえとれば、いつでも飲み込み易いわけではありません。「出来上がったものが、どんなものか」が大事なのです。
一般的に、料理に水分を加えてミキサーにかけるだけだと、水っぽくなってむせやすくなる危険があります。水分が少ないとドロドロしすぎて飲み込みにくくなります。
このミキサーゲルを使用するとゼリー(GEL=ゲル)の性質が加わって、それぞれの食材が少しプルンとしてまとまりやすく、のどにも貼りつき付きにくくなります。
また、液状・ペースト状の食品の場合は、ミキサーを使わなくても、泡立て器で混ぜるだけで食べやすいゼリー状がすぐにできるので便利です。
嚥下調整食基準案のコード分類
(日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013 )
2013年9月に嚥下食のコード分類が発表されました。病院や施設、在宅関係者の連携に役立ててほしいと思います。
ご自分がどこのコードの食事が食べられるのかは、医療関係者に相談してください。そして、実際には、おいしいものは食べやすいし、外見や香りも重要です。
また、少し難しい形態に挑戦するときは、全部を取り換えるのではなく、少量ずつチャレンジしていってください。
体調の良し悪しによっても、疲れ方によっても、食べることの安全性は変わってきます。食べられる形態のもので栄養に配慮し、食べて体力をつけましょう。
医学博士 藤谷順子
■プロフィール■国立国際医療研究センターリハビリテーション科医長。医学博士。1987年、筑波大学医学専門学群卒業。東京医科歯科大学医学部附属病院神経内科、東京大学医学部附属病院リハビリテーション部、国立療養所東京病院、埼玉医科大学リハビリテーション科、東京都リハビリテーション病院を経て現職。日本リハビリテーション医学会臨床認定医、専門医。日本摂食・嚥下リハビリテーション学会評議員
■プロフィール■国立国際医療研究センターリハビリテーション科医長。医学博士。1987年、筑波大学医学専門学群卒業。東京医科歯科大学医学部附属病院神経内科、東京大学医学部附属病院リハビリテーション部、国立療養所東京病院、埼玉医科大学リハビリテーション科、東京都リハビリテーション病院を経て現職。日本リハビリテーション医学会臨床認定医、専門医。日本摂食・嚥下リハビリテーション学会評議員