- ミキサーゲルで作るムースゼリーとは
- 「おいしさ」「やわらかさ」「まとまり」「適度な付着性」「経時的安定性」に優れ、状況に応じてその場でテクスチャーを調整することもできる安心・安全の食事形態です
- 液状食品・ペースト状食品・きざみ食をまとめるのに最適です。
それぞれの食材に適した温度帯での調理ができるので、食品本来の味・色・香りを損ないません。
ゼラチンや従来のゲル化剤に必要であった加熱・冷却のプロセスが不要で料理の再加熱の手間や時間を削減できます。
時間経過による物性変化が少なく、分解酵素による影響も受けません。
また、温冷配膳車等で温めて提供することができます。
野菜・果物・お魚・お肉・煮物・汁物・お粥・お茶・ジュース・牛乳・乳酸菌飲料などあらゆるものに使用できます。
さらに、総合栄養食品(濃厚流動食)にも使用できます。
ミキサーだけでなく、フードプロセッサーやハンドミキサーなどの器具でもご利用いただけます。
さらに、手で混ぜるだけでもムースゼリーが作れるようになりました。
ミキサーゲルに出会って9年が経過しました。ミキサーゲルは口から飲食することが難しくなった方達にとって「魔法の粉」のような役割を果たしています。
障害をもって生まれたお子さん、事故や疾病、加齢や認知症など様々な理由で飲み物・食べ物を飲みこむことが困難な方々のために、安全・安心な食事形態に変化させることができるのがミキサーゲルです。
そして、新しくなったミキサーゲルは、ミキサーがなくても使用できるので、より一層再調理がしやすくなりました。
たとえば、ベタベタ・バラバラ・サラサラした食材は、嚥下障害の方には食べづらい形態の食事ですが、ミキサーゲルを加え"ぐるぐる"と混ぜ込むだけで簡単になめらかで飲み込みやすい食塊状となるのです。
噛むことや飲み込むことに障害があって「もう飲食するのは無理」とあきらめていた方達が、ミキサーゲルを使って飲み込みやすく調整することで、飲食できるようになるその瞬間瞬間の喜びは、命の温もりそのものです。 ご本人は勿論のことご家族、そして共に働く他職種の方々と、新たな命を吹き込む時を共有できるミキサーゲルは、介護・看護・リハビリに多大なる役割を果たしてくれます。
そしてこの『新おうちで作るかいご食の本』が日々のかいご食を作るうえで皆様のお役にたてばと思います。ぜひお試しください。
■黒岩恭子先生プロフィール
1970年神奈川歯科大学卒業。神奈川県茅ヶ崎市にて、村田歯科医院を開業の傍ら、在宅、施設、病院等で口腔ケアに取り組み、家族や地域との連携活動も精力的にこなしている。"モアブラシ"をはじめとする口腔ケア用品「くるリーナブラシ」シリーズを開発。『黒岩恭子の口腔リハビリ&口腔ケア』(デンタルダイヤモンド社)など著書多数。